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自社サーバー版 受け入れバリデーションの進め方

このガイドについて

自社サーバーデータベースは、受け入れバリデーション文書を標準添付しています。本ガイドは、品質保証 / CSV (Computerized System Validation) 担当者向けに、それらの文書をどう使うかを説明します。

添付されるバリデーション文書

配布アーカイブに次の 3 つが同梱されています。いずれも記入式のチェックリストで、そのまま実施記録として保管できる形式です。

文書役割
IQ.md (Installation Qualification)据付時適格性確認 — 「正しい物が、正しい環境に、手順どおり据え付けられた」ことの記録。7 節構成 (前提条件 / 配布物完全性 / サイト設定 / 初回起動 / ネットワーク公開 / バックアップ配線 / サインオフ)
OQ.md (Operational Qualification)運転時適格性確認 — 「据え付けたシステムが仕様どおり動作する」ことの記録。7 節構成 (ログイン / 画面到達性 / ライセンス状態遷移 / 管理者管理 / バックアップ / 監査証跡 / アップデート準備)
RELEASE_NOTES.md版の同定 — バージョン、アーカイブとコンテナイメージのハッシュ値 (完全性検証の基準値)、変更履歴、アップデート時の再試験範囲

実施の全体像

flowchart TD
    A[配布物の受領] --> B[RELEASE_NOTES で版とハッシュ値を確認]
    B --> C[セットアップガイドに従い導入]
    C --> D[IQ 実施・全項目 PASS]
    D --> E[IQ サインオフ]
    E --> F[OQ 実施・全項目 PASS]
    F --> G[OQ サインオフ]
    G --> H[本番利用開始]

順序が重要です: IQ が完了しサインオフされるまで OQ を開始しないでください。OQ は「正しく据え付いた状態」を前提に設計されています。

IQ の進め方

  1. 表紙にバージョン (RELEASE_NOTES から転記)・実施場所・実施者・日付を記入します
  2. 各行の「Command / observation」欄に実行すべきコマンドがそのまま記載されています。実行し、出力を「Actual result」に記録し、期待結果と一致すれば Result に PASS とイニシャルを記入します
  3. 出力の証跡 (コンソールログのリダイレクト、スクリーンショット等) を添付します
  4. FAIL が 1 件でもあれば OQ に進まず、原因を解消して当該項目を再実施します

特に重要な項目:

  • §2 配布物完全性: アーカイブの SHA-256 と、読み込んだコンテナイメージのダイジェストが RELEASE_NOTES の記載値と一致すること。これが「ベンダーがテストした物と同一である」ことの証明になります
  • §6.3 暗号化キーの保全: encryption.key のサーバー外保管は運用者の署名で確認します

OQ の進め方

OQ は実際に画面を操作して仕様どおりの挙動を確認します。テスト用の一時管理者アカウント (oq-tester) を作成・削除する手順が含まれます。

  • 各テストは記載順に実施してください (前のテストの結果を後のテストが使います。例: §1 で行った操作が §6 の監査証跡確認の被検体になります)
  • ライセンス状態遷移 (§3) はデータベースの日付を一時的に書き換えて期限切れ状態を再現します。この操作はテスト後に必ず §3.5 で復元します
  • 「note the timestamp」とある箇所は時刻を控えてください。§6 の監査ログとの突合に使います

逸脱 (Deviation) の扱い

期待結果と一致しなかった場合:

  1. 事象・原因・対処を末尾の「Notes / deviations」欄に記録します
  2. 設定変更や再インストールで解消した場合は、影響を受けた項目を再実施して PASS を記録します
  3. 文書側の誤り (記載ミス等) と判断される場合は Power Office に連絡してください。訂正版の提供と、訂正が試験結果に影響しないことの見解を回答します

アップデート時の再バリデーション

バージョンアップ時は、フルの IQ/OQ を毎回やり直す必要はありません。各版の RELEASE_NOTES に 「OQ retest scope」(その版で再実施すべき OQ 節) が明記されています。最低限、ログインフロー (§1) と画面到達性 (§2) は毎回再実施する設計です。据付側は、アップデート手順自体が IQ 相当の完全性検証 (SHA-256 / ダイジェスト照合) を含みます。

記録の保管

  • 記入済み IQ/OQ と添付証跡は、お客様の文書管理規程に従って保管してください (システムの供用期間 + 規制要件に応じた期間)
  • 監査ログはシステム内に無期限保存されます (削除機能はありません)。定期バックアップに含まれるため、ダンプの保管が監査証跡の保管を兼ねます

ベンダー側の品質保証について (監査対応の参考)

お客様監査等で参照できる情報:

  • 本製品はホスティング版と共通のコアライブラリから構築されており、単一のコードベースで品質管理されています
  • 出荷前に、クリーンな環境での IQ/OQ 全項目のリハーサルをベンダー側で実施しています
  • Power Viewer 本体 (クライアントアプリ) についても、出荷前システムテストの計画書・仕様書を整備し、版によらず同一のチェックリストを毎リリース全数実施しています。自社サーバー接続の動作確認もこの中に含まれます
  • 配布物は SHA-256 チェックサム (アーカイブ全体 + 個別ファイル + コンテナイメージ) で完全性を検証可能です

個別の品質記録の開示については Power Office までお問い合わせください。